モンゴル探訪(出発から遊牧民とのゲル生活開始まで編)
2018/12/20 Thu. 21:28 [edit]
モンゴル力士は馴染みがあるけれど、どんな国かを知っている人は少ないはずだ。
私も興味はあったけれど、もっと行ってみたい国が沢山あったのでプライオリティはかなり低かった。
今回たまたま(個人的な)仕事でモンゴルに行く機会ができたので突然訪問タイミングが繰り上がった(笑)
日本人&モンゴル人経営者、外交官や弁護士の方々との約束は3日間だったがせっかくなので有給休暇を取得して10日間モンゴルに滞在することにした。
モンゴルの首都ウランバートルまでは直行便だと成田空港からMIATモンゴル航空を使うことになる。
御機嫌に成田エクスプレス車内から飲み始めたのだが、、、
到着して出発時刻を確認すると、、、
いきなり4時間ちょっとの遅れ。。。
幸先悪いなぁ・・・と思いながらラウンジで何杯飲んだか憶えていないほどビールをガブガブ(苦笑)
でも機内サービスは結構良かった。
降って湧いたようなモンゴル訪問話だったが、どうせ行くならついでに遊牧民と生活を共にしてみたい。
観光客用の施設なんかじゃなくて、本当の遊牧民の家庭にホームステイしたい。
そしてその暮らしぶりの写真を撮ってみたい、そう思った。
もちろんモンゴル語なんて一言も話せないし、遊牧民が英語を話すとも思えない。
ただ、海外慣れしている強みを活かし、最後は身振り手振りでなんとかしてやろうと思っていた。
最大の課題はどうやって言葉も通じない遊牧民の家庭に滞在させてもらうのかだった。
今回ウランバートルで色々な手配をして下さったモンゴル人コーディネーターに相談したところ、簡単に交渉を引き受けて下さった。
日本の大学院で修士をとり、数年日本で働いたことのある元遊牧民のバンディさんを運転手兼通訳として紹介して下さった。滞在先はバンディさんの友人サンジェさんの家に決まった。
サンジェさんのゲルがあるのはウランバートルから車で4時間弱の場所。
ウランバートルの滞在しているホテルにバンディさんが自分の車(トヨタ エスティマ)で迎えに来てくれた。
当たり前だがサンジャさんのゲルの周辺数十キロには何もないので、5日間分の水やお酒や軽食などを大量にウランバートル郊外のスーパーで買い込んだ。
この先何を食べるか分からないので、朝ご飯も兼ねてとりあえずハンバーガー。
駐車場に戻ると汽笛が鳴り踏切もない幹線道路に突然貨物列車が、、、やっぱりここは日本と違うとあらためて感じた。
冬のウランバートルの空気は非常に汚い。
(まだだいぶ暖かいらしいが)この時期のウランバートルの気温はマイナス20度くらい。
お金のない人達は暖をとるため安価な石炭を燃やすのだが、ウランバートルは山に囲われている盆地らしく煙が溜まってしまうとのことだ。到着した日はホテルの部屋に入ってもこの煙で目が痛かった。
車で小一時間ほど走ると景色が一変する。
モンゴルのイメージである草原が一面に広がる。
もちろん空気もきれい!
暫く走ると牛や羊などを見かけるようになる。
笑ってしまったのは、牛を車で追っている遊牧民がいるということ。
しかもプリウスみたいな乗用車で(笑)
この時期は寒いから車で家畜を追う遊牧民も増えているとのこと。。。
余談だが、ウランバートルでのプリウス率は驚異的だ!
感覚的に10台中8台は日本車、その8台中5台はプリウスだと思う。
日本でもカリフォルニアでもこんな数のプリウスは見たことがない。
3時間ほど走った頃、バンディさんが突然何もないところで幹線道路を外れた。
日本でこんなところで道から外れたら事故だ(笑)
そこからは道なき草原を走り続けた。当然車には草がバンバン当たり続けている。
これが可能なのは草原に大きな石が転がっていないからと、この時期は草が皆枯れていて草丈が低くなっているから。しかしこんな場所の走行は序の口であることを後日ブログに載せるつもり(笑)
ここが私とバンディさんが宿泊するサンジェさんのゲル。
4人家族が生活できるのでそこそこ広いが、超広角レンズで撮っているので実際は写真で見るほど広くはない。
サンジェさんは遊牧民なので、もちろん春になると移動する。
しかしサンジェさんは比較的裕福な遊牧民なので、この時期はレンガ造りの家がある場所に住み、その脇にゲルを立てている。
遊牧民は一般的に子だくさんらしい。
サンジェさんは14人兄弟、バンディさんは8人兄弟だそうだ。
夜は他に何もすることがないからだって・・・(笑)
小学校は自宅からの通学がほぼ不可能なので、遊牧民の家庭の多くは子供を近所の村に預けるという。
私的には遊牧民の純朴そうな子供達の写真を撮りたかったのだがその野望は脆くも崩れた(笑)
これからモンゴル編を何回載せるかは未定だが、とりあえず主な登場人物を紹介しておく。
右から家主のサンジェさん、中央が通訳兼ドライバーのバンディさん、左はサンジェさんのところで働いているボルドーさん。
サンジェさんは遊牧民であると同時にホスタイ国立公園のレンジャーさんでもある。
ホスタイ国立公園のレンジャーさんの中で25年と一番キャリアが長く、国立公園内の生息動物のことを誰よりもよく知っているとのこと。数ヶ月前にNHKが狼の撮影に2ヶ月滞在した際に現地ガイドをしていたことでも彼の知識の深さが分かる。
追々載せるが、彼がレンジャーさんだったことが私の今回の滞在を何倍も充実させてくれた。
到着日はとりあえずゲル内外でまったり。
バンディさんはボルドーさんの馬を乗り回したり、私は仔牛並みに大きいモンゴル犬の「フンベ」と仲良くなり(何もないけど)ゲルまわりの草原を散策。
ゲルのまわりには普通に狼がいるので、どこの遊牧民の家でもモンゴル犬を飼っており狼の来襲を知らせる役割を持っている。
今はマイナス25度くらいだが、この先40度を下回るとのこと。
そんな中でモンゴル犬は外で寝られるんだから凄い。
ボルドーさんは馬しか乗らないが、サンジェさんは馬以外にオフロードバイクにも乗って家畜を追う。
来る途中の車での追廻といい、なんか遊牧民のイメージが崩れる(笑)
サンジェさんの奥さんは病気のためウランバートルの病院に入院しているとのことで、食事はサンジェさんの男料理(笑)
夕食はサンジェさんの家に呼ばれ4人で食べ、その後は酒盛りが始まるのだが、料理の写真は雰囲気的に撮り辛すぎて無し(笑)
ウォッカ等をガンガン飲んで、自他共にお酒は強いと認める私も何年かぶりに毎晩ゲロゲロ吐いた。。。
しかし、ゲルの外で吐くと嘔吐物は一瞬で凍り付き、翌朝になると馬か牛かヤギか羊かフンベが食べてくれていて影も形も無し(笑)
もちろんトイレもその辺で(笑)
夜は良いけど、女性は折りたたみ傘を持っていかないと隠れるところがないから辛いかも(笑)
(続かせるつもり)
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コメント
大変でしたね!
こんにちは。
お酒の量が半端で無さそうで、、、ご苦労様でした!
でも出かけてみたい気分にさせられます、何せ、子供の頃にはモンゴルの草原を見るとなんだか胸が苦しくなるような気分になってましたから。
昔々、遊牧民だったかも?!なんて思ってました。
もしそんな事態になったら、ご紹介お願いします!😚
アメリカのカウボーイの中にはダートバイクを使っている人が増えてますね、特に若い子。
しかし乗用車で家畜を追うとは。。。ジープとかランドローバーだったら然もありなんと思えますが。モンゴル人は豪気?!
想像以上に大変で、想像以上に楽しかった。そういう感じでしょうか。
寒気で激しく咳き込む方なので、寒い時期に行ったら、地獄かなと思いました。プリウスやオフロードバイクをも使うとは、…。そのアンバランスさに驚かされます。
写真の右端の方、お相撲さんにスカウトしたいような立派な体格ですね。
Re: 大変でしたね!
yokoblueplanetさん
こんにちは。
今回モンゴル人脈を拡げてきましたので、もし行きたくなったら聞いてください(笑)
これからエスティマの衝撃的な使用方法を載せますが、モンゴル人は車が多少傷つくのなんか構わないというおおらかさがあるようです(笑)
カウボーイも遊牧民も馬に乗って仕事をする機会が減っていくんですかね。。。
Re: タイトルなし
AzTakさん
こんにちは。
寒さは織り込み済みだったので、期待以上の楽しさが得られたといったところです。すでに来年9月に再訪する約束までしてきちゃいました(笑)
今後載せていくつもりですが、オフロードバイクでは行けない崖や岩場も馬でなら行けるので、取って代わられることはないと思うのですが、イメージがねぇ・・・(笑)
サンジェさんのガタイがいいのは確かかもしれませんが、私も人のことは言えないのでノーコメントとします(笑)
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